改めて 野球は 楽しい
―連敗中にもかかわらずー
今度こそはと臨んだ試合であったが勝たせてもらえなかった。連敗は続いている、というよりもこのチームになって、なかなか勝利に結びつかない。
試合の数日後、野球ノートを提出してくれる選手がいる。打撃成績や投球内容、その時々に感じたことが細かく書かれてある。最後にチームの総評へと続く。
途中こんな文章があった。「試合に負けたのは変わりないけど、課題と成長を感じられる試合だったと感じた。」
そして最後に
「改めて野球は楽しいと思った」で締めくくられていた。
素晴らしい言葉に出会うことができた。 「マッテマシタ!」
ある選手は「全体的に声を出して、みんなで盛り上げて試合が出来るようになったことが一番の成長だと思います。ランナーが出てもあわてず、次何をしたらアウトを取れるかなど、声をかけ合うことができた」
中学生が試合を冷静に分析することはなかなか難しい。まして負けた試合で野球の楽しさを再認識することなどあまり聞いたことがない。負けが込んで、ともすれば選手がチームのあり方に疑心暗鬼を生じてもおかしくはない。にもかかわらず発せられたこの言葉の持つ意味は大きい。
指導者と選手は対等であるといったチーム方針がその芽を出し始めたような気がする。春の息吹そのものである。
東北に「庄内ボーイズ旋風」が吹き荒れる日は近い!・・・
By 佐藤 繁信